「宝グループ中期経営計画2016」の振り返り

宝ホールディングス株式会社<br/>代表取締役社長 柿本 敏男
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宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長 柿本 敏男

 当社グループは、2011年4月に策定した10年間の長期経営ビジョン「宝グループ・ビジョン2020」の実現へ向け、その第2ステップとして、当期(2017年3月期)を最終年度とする3カ年の「宝グループ中期経営計画2016」に取り組んでまいりました。最終年度となる当期も、国内では収益力の向上、海外では事業の拡大・伸長に取り組むとともに、バイオ事業の成長加速により、環境変化に強いバランスのとれた事業構造に変革していくことを目指し、積極的な事業活動に努めました。

 まず、宝酒造グループの国内事業では、松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒の育成に注力するとともに、国内酒類市場の変化にスピーディかつタイムリーに対応すべく、新製品開発体制を強化しました。海外では、2016年7月にポルトガルのケタフーズ社を、同年11月にはかねてよりパートナー関係にあった米国のミューチャルトレーディング社を、そして2017年1月にはオーストラリアのニッポンフード社を新たにグループに迎え入れ、日本食材卸ネットワークの拡大を進めました。

 また、タカラバイオグループでも、滋賀県草津市の遺伝子・細胞プロセッシングセンターに加え、神奈川県川崎市のライフイノベーションセンターに新たな拠点を整備し、再生医療等製品の製造開発支援サービス(CDMO事業)の拡大を図るとともに、遺伝子治療の臨床開発を着実に推進し、腫瘍溶解性ウイルスHF10プロジェクトでは提携先とのライセンス契約を締結、承認取得に向けて取り組みを進めました。

当期(2017年3月期)の業績について

 当期の連結業績につきましては、売上高は234,193百万円と6期連続で過去最高となりました。宝酒造グループでは、ソフトアルコール飲料や海外日本食材卸事業が全体を牽引し、タカラバイオグループは、為替の円高により前年対比では減収となったもののバイオ産業支援事業等で順調に業績を拡大しました。利益面についても、営業利益は13,551百万円、経常利益は14,344百万円となり、連結会計制度導入以降の最高益を更新、親会社株主に帰属する当期純利益も8,480百万円と増益となりました。これにより、「宝グループ中期経営計画2016」で掲げた定量目標をすべて達成することができました。

次期(2018年3月期)の業績見通し

 次期からは、2019年度(2020年3月期)を最終年度とする3カ年の「宝グループ中期経営計画2019」をスタートさせます。本中計は長期経営ビジョンの達成に向けた最終ステップとなるもので、初年度にあたる次期の業績見通しは、売上高268,000百万円、営業利益14,000百万円、経常利益14,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,500百万円を計画しています。

 今後3年間で、当社グループは海外売上高比率をさらに高めるとともに、国内外で抜け・モレのない商品と競争優位性をもった商品を多数保有することで他社に勝てる分野を数多く築き上げ、どんな環境変化が起ころうとも収益を大きく伸長させられるバランスのとれた事業基盤の確立を目指していきます。また、海外事業の成長スピードをさらに加速させるべく、2017年7月に宝酒造株式会社の海外事業を分社化し「宝酒造インターナショナル株式会社」を設立します。 

持続的な発展とさらなる企業価値向上に向けて

 当社グループは、技術に裏付けられた安心・安全な商品やサービスを世界中にお届けするとともに、医療の進歩に寄与し、世界の人々の暮らしを豊かなものにしていくことで、社会に貢献してまいりたいと考えています。

 当社は持株会社として事業方針に沿ったグループ経営を実践するとともに、グループ全体のコーポレート部門として各事業の成長を強く支えることで、さらなる企業価値向上を目指してまいります。

 株主のみなさまにおかれましては、引き続き当社グループへの温かいご支援をたまわりますよう、よろしくお願い申しあげます。

 

2017年6月

宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長 柿本 敏男