2023年3月期の連結売上高は350,665百万円(前期比16.5%増)、連結営業利益は37,945百万円(前期比12.5%減)となりました。

宝酒造

[ 主要製品 ]

  • 焼酎
  • 清酒
  • ソフトアルコール飲料
  • 本みりん
  • 食品調味料
  • 原料用アルコール など

 

 宝酒造は、食品メーカーとして安全・安心な商品の安定的な供給に最優先に取り組むとともに、消費者に支持される差異化ポイントを付与した新商品の開発や高利益商品の育成によるプロダクトミックスの改善などに注力いたしました。また、原材料価格やエネルギー価格の高騰に対しては、徹底したコストダウンや効率化に取り組むとともに、商品価格の改定による利益率の維持・改善に取り組みました。
 当セグメントのカテゴリー別の売上状況などは次のとおりであります。


 焼酎では、甲類焼酎の大容量商品や35度焼酎などが減少しましたので、減収となりました。清酒では、料飲店市場の回復が進む中、“松竹梅「豪快」”は増加しましたが、家庭向けの“松竹梅「天」”などが減少しましたので、減収となりました。ソフトアルコール飲料では、基幹ブランドと位置づけている“タカラ「焼酎ハイボール」”が引き続き増加し、“タカラ「辛口ゼロボール」”の新発売なども寄与しましたので、増収となりました。調味料では、本みりんや食品調味料などが増加しましたので、増収となりました。原料用アルコール等も増収となりました。


 以上の結果、宝酒造の売上高は、122,921百万円(前期比2.7%増)となりました。売上原価は93,645百万円(同3.0%増)となり、売上総利益は29,276百万円(同1.6%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や事業場間転送の効率化により運送費などが減少し、24,385百万円(同1.2%減)となりましたので、営業利益は4,890百万円(同18.3%増)となりました。

宝酒造インターナショナルグループ

[ 主要事業 ]

  • 酒類・調味料などの輸出および海外子会社での製造販売
  • 海外の日本食材卸子会社における酒類・食品などの輸入・販売

 

 宝酒造インターナショナルグループは、日本からの酒類の輸出や海外各地で酒類の製造・販売を行う海外酒類事業と海外の日本食レストランや小売店などに日本食材などを販売する海外日本食材卸事業を展開しております。
 当セグメントの売上状況などは次のとおりであります。
 

海外酒類事業
 ウイスキーはプレミアムバーボン“Blanton's”が引き続き好調に推移し、スコッチウイスキー “Tomatin”も売上を伸ばしました。清酒など和酒の売上は、中国ではコロナ禍の影響を大きく受けて減少したものの、市場規模が大きい米国では増加しましたので、海外酒類事業の売上高は18,253百万円(前期比29.8%増)となりました。

 

海外日本食材卸事業
 米国や欧州などの料飲店市場の好調に加え、小売店やネット通販などの販売チャネルの多角化への取組みや、顧客ニーズに即した商品調達と供給体制の整備にも取り組んだことなどにより、海外日本食材卸事業の売上高は、121,354百万円(前期比35.2%増)となりました。
 
  以上の結果、セグメント内取引消去後の宝酒造インターナショナルグループの売上高は、137,483百万円(前期比34.5%増)となりました。売上原価は95,088百万円(同35.8%増)となり、売上総利益は42,394百万円(同31.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や運送費などが増加し、31,573百万円(同33.4%増)となりましたので、営業利益は10,821百万円(同27.7%増)となりました。

タカラバイオグループ

[ 主要事業 ]

  • 研究用試薬・理化学機器などの製造・販売
  • 受託サービス
  • 遺伝子医療事業
     

 バイオテクノロジーを利用する研究開発活動がますます広がりを見せる中、こうした研究開発活動を支援する試薬・機器を開発し、世界中のバイオ研究者に提供する事業を展開しております。また、近年、製薬企業などで開発が盛んな再生・細胞医療・遺伝子治療の開発・製造を支援するCDMO受託を展開しております。CDMOとは医薬品の製法開発から製造までの工程を受託する事業を指し、タカラバイオグループでは、遺伝子治療の分野に注力しております。その他、遺伝子医療事業では、遺伝子治療薬の製造補助剤の製造・販売、新規モダリティ(治療法)の創出、臨床開発プロジェクトを進め、独自のバイオ創薬基盤技術の価値の最大化に取り組んでおります。
 当セグメントの売上状況は、機器・受託事業の売上高が減少したものの、試薬事業の売上高が抗原検査試薬を含む新型コロナウイルス検査関連試薬の大幅伸長により、増加いたしました。また、遺伝子医療事業の売上高も増加いたしました。


 以上の結果、売上高は、78,142百万円(前期比15.4%増)となりました。売上原価は、売上構成の変化等により、33,377百万円(同80.5%増)となり、売上総利益は44,765百万円(同9.0%減)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や研究開発費などが増加し、24,224百万円(同19.3%増)となりましたので、営業利益は、20,541百万円(同28.9%減)となりました。