2024年3月期第2四半期の業績概況

代表取締役社長
木村 睦
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代表取締役社長
木村 睦

 当第2四半期連結累計期間の売上高につきましては、宝酒造は、昨年10月の価格改定前に駆け込み需要があった影響もあり、減収となりました。宝酒造インターナショナルグループは、海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに好調に推移したことや、新たにグループに迎え入れた企業の業績の上乗せ、円安の寄与もあり、増収となりました。タカラバイオグループは、主に新型コロナウイルス感染症の法令上の位置づけの変更による検査関連試薬の販売減少により、減収となり、グループ全体の売上高は1,631億7,200万円(前期比0.7%減)となりました。
 利益面では、宝酒造は、主に価格改定の効果による売上総利益の増加で増益となり、宝酒造インターナショナルグループは、引き続き売上高が好調に推移したことで、人件費の高騰等を吸収し、増益となったものの、タカラバイオグループが、売上高の減少による売上総利益の減少と研究開発費等販管費の増加により減益となり、グループ全体では、営業利益124億6,400万円(前期比36.5%減)、経常利益130億3,200万円(前期比34.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益80億4,300万円(前期比26.0%減)となりました。

2024年3月期通期の業績予想と株主還元について

 各セグメントの2024年3月期通期の見通しは、宝酒造では、売上高は、ソフトアルコール飲料が増加するものの、焼酎、清酒が減少し、減収となりますが、営業利益は、価格改定効果等により、ブランド育成のための広告宣伝費および販売促進費の増加を吸収し、増益となる見通しです。宝酒造インターナショナルグループは、インフレによる消費の鈍化は進んでいるものの、世界的な日本食の広がりにより、海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに前年を上回ることで、増収増益となる見通しです。タカラバイオグループは、新型コロナウイルス検査関連試薬の販売減少、インフレの長期化や経済不況の影響等を受けて世界のライフサイエンス研究開発市場が低迷するとともに、製品やサービスの価格競争も激化していることから、減収減益となる見通しです。
 以上の結果、通期の連結業績予想につきましては、タカラバイオグループが売上高、営業利益ともに期初計画から下回ること等により、グループ全体では売上高3,410億円(前期比2.8%減)、営業利益217億円(前期比42.8%減)、経常利益225億円(前期比41.9%減)へ修正いたします。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却等による特別利益を計上することから、150億円(前期比29.3%減)と、前回予想からの修正はございません。厳しい経営環境は続きますが、今回発表した計画値を達成できるよう各事業取り組んでまいります。
 なお、配当につきましては、配当性向で35%を目途とし、利益水準に応じた適切な株主還元を実施するという方針に基づき、一株当たり27円としており、期初計画からの修正はございません。
 また、株主還元および経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するため、300万株、30億円を上限とする自己株式の取得と取得した自己株式の消却を行うことを公表しました。

企業価値の向上に向けて

 当社グループでは、長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」のVision(ありたい姿)を、「Smiles in Life 〜笑顔は⼈⽣の宝〜」とし、「Smiles in Life」を、当社グループにおける最も重要なワードとして掲げています。
 笑顔は人生においてかけがえのない大切なものと定義し、世界の⼈々に和酒・⽇本⾷を通じて豊かな⾷⽣活をお届けするとともに、⼈々の健康的な暮らしに貢献することで、Visionの実現と企業価値の向上に努めてまいります。
 

 株主の皆様には、引き続き当社グループへの温かいご⽀援をたまわりますよう、なにとぞよろしくお願い申しあげます。

 

2023年12月

宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長 木村 睦