

当社グループでは、
世界の人々に和酒・日本食を通じて豊かな食生活をお届けするとともに、
人々の健康的な暮らしに貢献することで、
Visionの実現と企業価値の向上に努めてまいります
2025年3月期につきましては、宝酒造では、売上高はソフトアルコール飲料が前期並みの水準にとどまり、焼酎、清酒が市場全体の縮小にともない減少したことで、減収となりました。営業利益は、売上高の減少に加え、原材料、容器包装品のコストアップや為替影響により、売上総利益が減少し、減益となりました。
宝酒造インターナショナルグループでは、売上高が海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに、既存事業が前年を上回って推移したことに加えて、M&Aによる業績の上乗せ、円安の寄与もあり、増収となりました。営業利益は、海外酒類事業では増益となりましたが、海外日本食材卸事業において、事業拡大に伴う人件費等の販売費及び一般管理費が増加し、減益となりました。
タカラバイオグループでは、ライフサイエンス研究市場の回復が世界的に遅れているものの、試薬・機器、受託および遺伝子医療の全てのカテゴリーが増加したことで、増収となりました。営業利益は、相対的に利益率の高い検査関連試薬の減収や、売上構成の変化の影響等により、売上総利益が減少し、減益となりました。
以上の結果、グループ全体の売上高は3,626億9,300万円(前期比6.9%増)、営業利益205億9,700万円(前期比7.4%減)、経常利益221億8,000万円(前期比5.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券や固定資産の売却等による特別利益があり、162億200万円(前期比0.2%増)となりました。
宝酒造では、タカラ「焼酎ハイボール」やタカラ「辛口ゼロボール」、松竹梅白壁蔵「澪」、松竹梅「昴」等の重点商品の育成により、ソフトアルコール飲料、清酒等を増加させてまいります。
宝酒造インターナショナルグループでは、新規連結会社の業績が上乗せとなることに加え、日本の「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録も追い風に、海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに成長させる計画です。
タカラバイオグループでは、地域別のグローカル戦略や、遺伝子・細胞プロセッシングセンター2号棟等の活用をさらに進めるとともに、前期に株式取得した企業の製品・サービスを展開・拡充させてまいります。
2026年3月期の配当につきましては、普通配当29円に、創立100周年記念配当2円を加えた31円を計画しております。また、株主還元および経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を目的に、2025年5月から6月にかけて約30億円の自己株式の取得を実施しました。
なお、政策保有株式縮減に向けた今後の方針として、政策保有株式の総額を、2025年3月期末時点の時価約320億円から、2030年3月期末までに50%削減する(政策保有株式の総額は連結純資産の5%程度にする)ことにしております。
当社グループでは、長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」におけるVision(ありたい姿)として「Smiles in Life ~笑顔は人生の宝~」を掲げております。
笑顔は人生においてかけがえのない大切なものと定義し、世界の⼈々に和酒・⽇本⾷を通じて豊かな⾷⽣活をお届けするとともに、⼈々の健康的な暮らしに貢献することで、Visionの実現と企業価値の向上に努めてまいります。
株主の皆様には、引き続き当社グループへの温かいご⽀援をたまわりますよう、なにとぞよろしくお願い申しあげます。
2025年6月
宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長 木村 睦