2024年3月期の業績概況

代表取締役社長
木村 睦
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代表取締役社長
木村 睦

 2024年3月期につきましては、宝酒造では売上高は、焼酎、清酒が減少するものの、ソフトアルコール飲料や原料用アルコール等が増加し、増収となりました。営業利益は、商品構成の変化や価格改定の効果等でコストアップを吸収して売上総利益が増加し、広告宣伝費を増額したうえで増益となりました。

 宝酒造インターナショナルグループは、売上高が海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに前年を上回って推移したことに加え、新たに迎え入れた企業による業績の上乗せ、円安の寄与もあり増収となり、売上総利益が増加することで人件費の高騰等を吸収し、営業利益でも増益となりました。

 一方、タカラバイオグループは、新型コロナウイルス検査関連製品の販売減少、ライフサイエンス研究市場の低迷等により大きく減収となり、研究開発費等の販管費が減少するものの、減収による売上総利益の減少により減益となりました。


 以上の結果、グループ全体の売上高は3,393億7,200万円(前期比3.2%減)、営業利益222億4,200万円(前期比41.4%減)、経常利益233億3,600万円(前期比39.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却等による特別利益があり、161億7,600万円(前期比23.7%減)となりました。

2025年3月期の見通しについて

 中期経営計画2025の2年目となる2025年3月期については、宝酒造では、売上高は、ソフトアルコール飲料、清酒がタカラ「焼酎ハイボール」やタカラ「辛口ゼロボール」、松竹梅白壁蔵「澪」等、重点商品の育成により増加しますが、焼酎、原料用アルコール等が減少し、減収となります。営業利益は、原燃料や為替影響によるコストアップを、コストダウンや商品構成の改善、価格改定等で補い、増益となる見通しです。

 宝酒造インターナショナルグループは、海外での日本食の広がりを背景に、既存ルートの更なる深耕や、チャネルの多角化、拠点の拡大等を進めることで、海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに引き続き前期を上回ることで、増収増益となる見通しです。

 タカラバイオグループは、地域別のグローカル戦略を進めることや、受託(CDMO)事業では遺伝子・細胞プロセッシングセンター2号棟の活用等を進めることで増収増益となる見通しです。


 以上の結果、2025年3月期は売上高3,620億円(前期比6.7%増)、営業利益257億円(前期比15.5%増)、経常利益263億円(前期比12.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益172億円(前期比6.3%増)とする計画であり、増益へと転換させてまいります。


 なお、配当につきましては、配当性向35%を目途として、利益水準に応じた適切な株主還元を実施するという方針に基づき、一株当たり31円としております。

Visionの実現と企業価値向上に向けて

 

 当社グループでは、長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」のVision(ありたい姿)を、「Smiles in Life ~笑顔は人生の宝~」としております。

 笑顔は人生においてかけがえのない大切なものと定義し、世界の⼈々に和酒・⽇本⾷を通じて豊かな⾷⽣活をお届けするとともに、⼈々の健康的な暮らしに貢献することで、Visionの実現と企業価値の向上に努めてまいります。

 

 株主の皆様には、引き続き当社グループへの温かいご⽀援をたまわりますよう、なにとぞよろしくお願い申しあげます。
 

 

2024年6月

宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長 木村 睦