当社連結子会社(Takara Bio USA, Inc.)の会計処理に関する不明点の調査結果について
当社は、2026年8月12日に公表いたしました「2027年3月期第1四半期決算短信の開示が四半期末後45日を超えることに関するお知らせ」(以下「8月12日付適時開示」といいます)に記載のとおり、2027年3月期第1四半期の決算発表を延期し、当社の連結子会社であるTakara Bio USA, Inc.(以下「タカラバイオUSA」といいます)の会計処理に関する不明点(以下「不明事項等」といいます)について、法律専門家(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業(以下「西村あさひ」といいます))及び公認会計士(株式会社KPMG Forensic & Risk Advisory(以下「KPMG」といいます))を交えて事実関係の調査(以下「本件調査」といいます)を進めてまいりました。
本件調査の結果、不明事項等について、金額的に重要性のない誤謬は発見されたものの、タカラバイオUSAにおいて意図的に不適切な会計処理が行われていた事実等、当社の連結財務諸表に対して重要な影響を与える状況は確認されませんでした。その結果を受けて、当社としては、当社の過年度の連結財務諸表を訂正する必要はないものと結論づけております。また、当社は、当社の会計監査人(有限責任監査法人 トーマツ)及び同法人ネットワーク・ファームの不正調査の専門家との間で、調査範囲や調査手続について協議を重ねながら調査を進めるとともに、随時、調査の進捗状況及び調査結果について共有を行いました。これらを踏まえ、当社は会計監査人から、2026年10月23日、2027年3月期第1四半期に係る四半期連結財務諸表について無限定の結論が記載された期中レビュー報告書を受領しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
株主及び投資家の皆さまをはじめ、関係者の皆さまにご心配をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。
記
1.2027 年3月期第1四半期決算短信の開示が遅れた経緯
当社は、8月 12 日付適時開示で公表したとおり、会計監査人から、当社の連結子会社であるタカラバイ オUSAの会計処理に関する不明事項等が生じ、不明事項等についての事実関係が明らかになり、影響の 有無を含めその内容が判明するまでは、四半期連結財務諸表に対する期中レビューにおける結論を表明 できない旨の連絡を受けました。
以後、当社は、不明事項等の事実関係を確認することを目的として、本件調査を実施してまいりました。 本件調査は、不明事項等に関連する事象に直接関与することのない客観的・中立的立場を有する当社役 職員の下で、専門的知見を有する西村あさひ及びKPMG(以下併せて「外部専門家チーム」といいます)を 起用し、独立性や実効性を担保する体制で実施しました。
本件調査においては「2.調査体制及び調査内容」に記載するとおり、不明事項等に関連し得る電子データ等について、幅広く保全し、改ざんや隠ぺいの可能性を排除して、その内容を調査した上で(以下、不 明事項等に関連し得る電子データ等の内容を確認することを、「デジタルフォレンジック調査」といいます)、 複数人へのヒアリング、関係資料の確認等の必要な調査を幅広く実施し、不明事項等の一つ一つにつき 慎重に事実確認を実施したことから、調査には一定の期間を要しました。
2.調査体制及び調査内容
(1) 端緒
8月12日付適時開示のとおり、当社は、決算発表予定日の前日の同年8月6日の23時40分に、会計監査人から、不明事項等が生じたとの第一報を、また翌8月7日7時58分に、不明事項等についての事実関係が明らかになり影響の有無を含めその内容が判明するまでは四半期連結財務諸表に対する期中レビューにおける結論を表明できない旨連絡を受けました。
具体的には、外部からタカラバイオUSAの過年度の会計処理における不明事項等についての情報提供があったことを受け、当社は、会計監査人とも協議の上、不明事項等について客観的な事実確認を行った上で、財務報告への影響の有無を検証する必要があると判断し、本件調査を開始しました。また、本件調査を開始するに当たっては、客観的な事実調査の実現のため、必要な情報の保全を徹底する必要がありました。
(2) 調査体制
不明事項等に対しての客観性・中立性を担保する観点から、タカラバイオUSAを直接管理する立場であったことがない当社経理・財務担当取締役の佐藤敬を中心に、当社経理、総務・法務担当者計5名の社内調査チーム(以下「社内調査チーム」といいます)を組成しました。また、ヒアリングの調整や資料の収集等を補佐するために、本件調査に直接利害関係を有していないタカラバイオ株式会社(以下「タカラバイオ」といいます)及びタカラバイオUSAの役職員合計4名を調査協力者として起用しました。また、調査の専門性及び実効性を確保する観点から、外部専門家チームを起用し、外部専門家チームが、社内調査チームの下で、ヒアリングやデジタルフォレンジックによる事実調査、及びタカラバイオUSAにおける会計処理の合理性の検証を実施しました。
(3) 調査期間
当社は、2026年8月6日に会計監査人から不明事項等が生じたとの第一報を受け、翌日の8月7日より対応を開始し、速やかに外部専門家チームを起用し対応を相談した上で、初期的情報の把握や証拠の保全等の初期対応を行い、正式に社内調査チームを組成した上で本格的な調査を開始しました。以後、適宜、会計監査人とも情報共有を図りつつ、2026年10月14日まで調査を実施しました。
(4) 実施した主な調査手続
A 外部から情報提供された事項にかかる詳細な事実関係の把握
外部専門家チームは、不明事項等に関する詳細な内容を把握するため、初期的な調査を実施し、その結果、不明事項等の概要は、タカラバイオUSA
からタカラバイオ株式会社に四半期末に提出されていた売上原価の分析資料に入力された数値、ロイヤリティ及びリベート関連の費用と支払、販売費
及び一般管理費の振替、会計システムのエラーによる仕訳連携漏れ、特定の取引先への売上処理等に関するものであることを把握しました。
B 不明事項等にかかるタカラバイオUSA及びタカラバイオ関係者へのヒアリング
外部専門家チームは、タカラバイオUSA及びタカラバイオにおいて、不明事項等に関する業務に直接または間接的に関与していた役職員12名に対して
計18回のヒアリングを行い、不明事項等が生じた経緯、当時の会計処理方法及びその背景を把握しました。
C デジタルフォレンジック調査
外部専門家チームは、不明事項等の正確な情報収集を図るため、タカラバイオUSAの全従業員のメールサーバーデータを保全するとともに、
調査チームが必要と認めたタカラバイオUSA及びタカラバイオの役職員のIT機器及びメールサーバーデータ等の保全を行いました。また、そのうち
直接的に不明事項等の業務に深く関与していたタカラバイオUSAの3名の役職員について、2023年1月1日以降の電子データを対象に、キーワード検索
を行って抽出した17,864件についてレビューを実施し、必要に応じてヒアリング対象者にもメール等の内容を確認しました。
D 不明事項等に関する管理資料等の確認
外部専門家チームは、不明事項等に関するタカラバイオUSA内の業務フローの概要を把握するとともに、その会計処理の方法及び結果の合理性に
ついても各種管理資料等を入手し、以下の状況であることを確認しました。
➢ タカラバイオUSAからタカラバイオに四半期末に提出されていた売上原価の分析資料上の数値について、一部手動で調整された金額が入力
されていたものの、そもそも当該資料上に入力された金額はタカラバイオUSA及びタカラバイオの財務諸表に影響を与えるものではなく、
また、当該金額には根拠が認められることを確認しました。
➢ ロイヤリティ及びリベートに関して、タカラバイオUSAにおける管理体制及び管理方法を確認したところ、金額的に重要性のない誤謬は
発見されたものの、多額の計上漏れや支払漏れは発生しておらず、過年度訂正を要するものではないことを確認しました。
➢ 販売費及び一般管理費の振替に関して、振替理由に合理性が認められることを確認しました。
➢ 会計システムのエラーによる仕訳連携漏れが発生していたことに関して、当該エラーが生じた背景を把握するとともに、エラーの解消過程
における会計処理を確認したところ、金額的に重要性のない誤謬は発見されたものの、過年度訂正を要するものではないことを確認しました。
➢ 特定の取引先への売上処理に関して、当該取引の商流、背景、顛末を把握することで会計処理との整合性を確認しました。
➢ 上記の各不明事項等のいずれについても、意図的に不適切な調整を図った状況ではないことを確認しました。
(5) 外部専門家チーム及び社内調査チームにおける調査結果
外部専門家チーム及び社内調査チームは、2026年10月14日付で調査結果を報告書として取りまとめ、同日、当社取締役会に報告書を提出しました。調査の結果、タカラバイオUSAの過年度の会計処理における不明事項等について、金額的に重要性のない誤謬は発見されたものの、タカラバイオUSAの役職員が意図的に不適切な会計処理を行った事実は確認されず、また、タカラバイオの役職員がタカラバイオUSAに対して不適切な会計処理を求めるなどした事実は確認されず、当社の連結財務諸表に対して重要な影響を与える状況は確認されませんでした。したがって、当社の過年度の連結財務諸表を訂正する必要はないものと結論づけております。
(6) 調査結果に基づく会計監査人からの期中レビュー報告書の受領
外部専門家チーム及び社内調査チームは、会計監査人及び同法人ネットワーク・ファームの不正調査の専門家との間で、調査範囲や調査手続について協議を重ねながら調査を進めるとともに、随時、調査の進捗状況及び調査結果について共有を行いました。これらを踏まえ、当社は、会計監査人から、2026年10月23日、2027年3月期第1四半期に係る四半期連結財務諸表について無限定の結論が記載された期中レビュー報告書を受領しました。
当社は、以上の調査を通じて得られた情報に基づき、海外子会社における財務報告プロセスをより明確化し、継続して当社グループの財務報告の信頼性の強化、連携の一層の向上に努めてまいります。
以上
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